自由研究ノート(仮)

とかいう名前の備忘録

最大公約数と最小公倍数を求める ~2/3 素因数分解を利用する~


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ここでは 素因数分解 を使って
最大公約数と、最小公倍数を求める方法を勉強する

 


素因数分解を利用する

前の記事の事前知識で述べた通り、2 以上の数は素数1つ、またはいくつかの素数の掛け合わせによって表現できる

ここで、2 以上のある数を X
それから抽出できる素因数を p としたとき
それらの関係を

{\hspace{6pt}}X=p_1{\times}p_2{\times}p_3{\times}p_4{\cdots}

のような 掛け算の式で表現することを 素因数分解 と呼ぶ

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この素因数分解を使って2つの値の最大公約数と最小公倍数を求める。

■求め方..
2つの値を素因数分解する。

見つかった素因数のうち、同じ素因数を 指数 を使ってまとめる。
2つの数の素因数分解の結果は、どちらも次の通りに表現できるようになるはず

{\hspace{6pt}}X=(p_1)^{r1}{\times}(p_2)^{r2}{\times}(p_3)^{r3}{\times}(p_4)^{r4}{\cdots}

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その後、2つの式を縦に並べて、同じ素因数の「指数が小さい方」を片側に、「指数が大きい方」をもう片側に寄せる。

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なおここでは、片方にあって、もう片方にはない素因数が存在する場合、
ない方の式でその素因数を (p_i)^{0} のように表現する

そうしてできた指数の小さい方を集めた式の答えが 2つの数の 最大公約数
指数の大きい方を集めた式の答えが 2つの数の 最小公倍数 になる

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素因数分解の一意性

これの理解のために、
先に「素因数分解の一意性」について知っておきたい

 

素因数分解の一意性とは...

ある数を素因数分解するとき、素因数の並び順を考慮しないとするならば、それを表す式はただ一通りしか存在しない..という定理

またこの「素因数分解の一意性」の理解のために、先に「ユークリッド補題」について知っておきたい

 

ユークリッド補題とは...

ある2つの数の積 ab を、
ある数 p で割り切ることができるならば、

pab
少なくともどちらか一方を割り切ることができる…という定理


この定理は一見アタリマエのように見える。数学ではこれを 自明である というらしいのだけど、実際のところこれは自明ではないらしい。

この証明のために、先に「ベズーの補題」という定理を知る必要があるらしい...が、これ以上細かく見ていくと、本題から離れすぎて何の記事だかよくわからなくなりそう。
今回は単に 「そういった定理があるから ユークリッド補題は成り立つ」とだけ覚えておいて、先に進みたい。

 

■ 証明 (素因数分解の一意性)

ある数を素因数分解した結果が、2通りになる可能性があるとする

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{\hspace{6pt}}X=p_1{\times}p_2{\times}p_3{\cdots}{\times}p_n
\hspace{16pt}=q_1{\times}q_2{\times}q_3{\cdots}{\times}q_m \hspace{15pt}_{(n \leq m)}

ここで、片方の素因数分解p_1{\times}p_2{\cdots}」の中に含まれる、
素因数 p_1 に着目してみる。

左辺の Xp_1 を素因数にもつ。
よって p_1 の倍数であるため、
Xp_1 によって、割りきることができる \cdots

もう片方の素因数分解q_1{\times}q_2{\cdots}」は、
同じ X を成す掛け算の式である。

さきほどの「ユークリッド補題」の定理に従うならば、①によって そのもう片方の素因数分解の中に、p_1 で割り切れる素因数が存在するはずである。

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ここで、p_1 によって割り切れる素因数 q_1 が見つかったとする。

 q_1 は素因数。つまり 1 か自身と同じ数でしか割り切ることができない。そして 事前知識で述べたとおり、1 は素数に含まれないため、素因数分解の中に 1 が現れることはない

よってこの要件を満たす q_1 は「q_1=p_1」ということになる。
p_2,p_3{\cdots}」についても、同じくそれらと一致する「q_2,q_3{\cdots}」を見つけられるはず

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次に p_1{\cdots}p_n すべてに一致する  q_1{\cdots}q_n を見つけられた後、まだ片方の素因数分解の中に q_{n+1}{\cdots}q_m が残る場合があるかを考えてみる

{\hspace{6pt}}X=p_1{\times}p_2{\times}p_3{\cdots}{\times}p_n
\hspace{16pt}=q_1{\times}q_2{\times}q_3{\cdots}{\times}q_m \hspace{15pt}_{(n \leq m)}

この式を満たすためには、片方の式に余分に存在する素因数 q_{n+1}{\cdots}q_m は全て 1 でなければならない。しかし前述のとおり、1 が素因数分解の中に含まれるのは不適である。

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よって双方の素因数の数は一致する (n=m)
どちらか一方が多かったり、少なかったりする場面は存在しない

これらを踏まえて、上記 2つの素因数分解の式は一致する。
素因数分解の結果は、その並び順を考慮しないならば一意になる。

 

関連する事実

本題の前に ある事実を紹介

■ 事実..

ある数 m と、その数の約数 n をそれぞれ素因数分解して

{\hspace{6pt}}m=(p_1)^{r_1}{\times}(p_2)^{r_2}{\times}(p_3)^{r_3}{\times}(p_4)^{r_4}{\cdots}
{\hspace{6pt}}n=(p_1)^{s_1}{\times}(p_2)^{s_2}{\times}(p_3)^{s_3}{\times}(p_4)^{s_4}{\cdots}

のように整列させた結果、
約数  n 側に出現する素因数の指数 s_i は、 m 側に出現する同じ素因数の指数 r_i と比べて、どれも小さいか または等しくなる (r_i {\geq} s_i)

■ 証明..

ある数 m と、その約数 n との関係を以下の式で示す

{\hspace{6pt}}m=nx\ {\cdots}

ある素因数 p を ① の各変数から引っ張り出して、
以下の通りに式を整理する。

{\hspace{6pt}}m'p^r=n'p^sa'p^t\ {\cdots}

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なお、変数に素因数 p が含まれていなくても
それを p^0 と表現して、強引に式を成せるものとする。

前述した 素因数分解の一意性 の定理によって、「=」で結ばれた 左辺と右辺の素因数分解の結果は一致する。故に左辺と右辺にそれぞれ含まれる素因数の種類と個数は等しくなければならない。

それを踏まえて、
② より素因数の指数 r,s,t を抜き出し、関係を以下の式で示す

{\hspace{6pt}}r=s+t\ {\cdots}

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ここに現れる数はすべて正の整数である。③ の式を満たすためには、n 側の素因数の指数 「s」が、m 側の素因数の指数「r」よりも小さいか、または等しくならなければならない。

これは m,n に含まれるすべての素因数 p_i に対して言える。
結果、約数 n に含まれる素因数の指数はすべて小さいか、または等しい。

逆に、ある数 m と、それよりも素因数の指数がどれも小さいか、または等しい数 n が、本当に約数 (倍数) の関係になりうるかを考える。

n は、それに「m と比べて足りていない素因数」を掛けてやることで m になれる。

この「足りない素因数」を

{\hspace{6pt}}x=(p_1)^{r_1-s_1}{\times}(p_2)^{r_2-s_2}{\times}(p_3)^{r_3-s_3}{\times}(p_4)^{r_4-s_4}\ {\cdots}

とすれば、この mn の関係を表す式はちょうど ① と一致する。

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結果、mn に約数 (倍数) の関係が成立する。

 

自分なりに解釈 (最大公約数)

2つの数の素因数分解の結果、素因数の指数が小さい (または等しい) ほうを集めた式から、最大公約数が求められる。

その式に含まれる素因数は、元の2つの数と比べてどれも指数が小さい、または等しくなるため、前述の 事実 に従って、その式から成る数は、2つの数にとっての約数 (公約数) になる

またその式から成る数が、2つの数の公約数であるためには、式中のどの素因数の指数もそれ以上大きくすることができない。

たとえば、今よりも大きな公約数を作ろうとする時、その数の少なくとも1つ以上の素因数の指数は、もとの公約数の同じ素因数の指数よりも大きくなる

しかし、どの素因数の指数が今より大きくなっても、もとの2つの数のうち、少なくともどちらか一方の同じ素因数の指数よりも大きくなってしまう

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前述の事実「約数なら素因数の指数がどれも小さいか等しい」を満たさなくなるため
 その一方、あるいは両方の約数になることができず、結果 公約数ではなくなる

素因数の指数が小さい (または等しい) ほうを集めた式から成る数について、結局それより大きな公約数を作ることはできないため、それが 2つの数にとっての最大公約数になる

自分なりに解釈 (最小公倍数)

2つの数の素因数分解の結果、素因数の指数が大きい (または等しい) ほうを集めた式から、最小公倍数が求められる

その式に含まれる素因数は、もとの2つの数と比べてどれも指数が大きいか、または等しい。一つ上の項で解説した 事実 に従い、もとの2つの数は その式から成る数の約数、よってその式から成る数はもとの2つの数の倍数 (公倍数) になる

またその式から成る数が、2つの数の公倍数であるためには、式中のどの素因数の指数も今より小さくすることができない。

理屈は同じく一つ上の項で説明したのと大体同じ。
今よりも小さな公倍数を作れないため、結果 それが 最小公倍数 になる

3つ以上の数の最大公約数と最小公倍数

どちらも考え方は 2つの数に対して求めた時とあまり変わらない。

3つ以上の数をそれぞれ素因数分解して、その中から各素因数の指数が一番小さいものを寄せた式から、最大公約数 を求められる

また、各素因数の指数が一番大きなものを寄せた式から、最小公倍数 を求められる

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参考にした書籍/サイトさん

書籍
なっとくする群・環・体 (Amazon)

 
素因数分解の一意性

素因数分解の一意性とその証明について | 高校数学の美しい物語

 
最小公倍数/最大公約数
最大公約数と最小公倍数

3つ以上の数の公倍数・公約数|算数をしよう|ACTABA